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JR東日本大宮支社 倒木・倒竹対策 外部専門会社への委託も含め強化

2017/09/10

JR東日本大宮支社では、これまで台風や降雪等の自然災害による倒木・倒竹による輸送障害の発生を防止するため、線路に近接する樹木や竹の伐採に取り組んできた。
2015年度から樹木の健全性や線路への近接度合による伐採の優先順位を設定するなど、沿線樹木の管理を強化するとともに、地域の理解・協力のもと、集中的な伐採も進めている。
また、降雪による倒竹の発生を防止するため、新たに恒久的な対策に着手した。

日光線文挟駅構内での倒木

◆倒木による輸送障害
倒木が発生すると、架線や信号設備などの地上設備や車両が損傷する場合があり、そのような時には倒れた樹木の撤去に加え、損傷した地上設備や車両の復旧作業をおこなう必要があることから、運転再開まで時間がかかることがある。
特に台風や降雪の際には、広範囲で多数の倒木・倒竹が発生することもあり、多くの利用客に迷惑をかけることになる。
◆沿線樹木の管理強化
2015年度から鉄道林の管理を専門とする会社に、樹木の健全性や線路への近接度合をもとに伐採の優先順位を定める調査を委託している。
委託調査では、社用地外にも立ち入り許可を得て、詳しく樹木の健全性を判定するなど、管理強化を図っている。この調査により伐採の優先順位を定め、倒木の可能性の高い樹木から順に伐採することで、倒木の予防保全に努めている。
◆樹木の伐採状況
線路点検などで社用地外から線路や架線にかかる恐れのある樹木を発見した場合、土地所有者と協議のうえ、枝払いや伐採といった処置をおこなってきた。
2016年度は、従来から倒木被害の多い宇都宮線(宇都宮駅以北)や日光線、川越線を中心に約2,000本の樹木の伐採を計画し、2016年9月末時点で約1,000本の伐採が終了している。
◆倒竹対策に着手
竹は樹木に比べ、成長が早いという特徴があり、伐採後に舗装をおこなうなどの恒久的な対策を降雪前の2016年11月までに宇都宮線(宇都宮駅以北)の8箇所で実施する。
◆倒木発生時の早期復旧に向けた取り組み
計画的な沿線樹木の伐採を進めているが、倒木の恐れはないと判断した樹木でも強風や降雪により倒れてしまう場合がある。そのため、台風の接近や降雪などにより、倒木が発生する可能性が高いと判断した場合は、あらかじめ伐採作業にあたる係員を沿線に待機させ、速やかに対応できる体制をとっている。

JR東日本:東日本旅客鉄道株式会社

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